地方自治体が抱える共通課題

業務は増えていくが、効率化は進んでいない

地方自治体においては慢性的に人手不足が続き、制度改正などで業務がますます肥大化している中で、大量の業務をこなすために長時間労働を余儀なくされています。
それを解消するためにデジタル化(DX)が求められていますが、予算は限られていて、仮にシステムを導入(更改)しても全ての作業が自動化されるわけではなく、どうしても手作業が必要になってしまいます。

今すぐできる効率化

まずはエクセルで業務効率化

どんなにデジタル化が進んでもエクセルの作業はなくなりません。国の省庁などから求められる調査の様式が未だにエクセルであり、システム間のデータ連携はCSVだからです。
それならばエクセルを使いこなすことが業務効率化の第一歩ではないでしょうか。
しかし研修などで学べるエクセルのテクニックは実践で使えるとは限りません。必要なのは知識の向上ではなく、今やっている業務の課題意識です。
何に時間がかかっているのか、もっと早く作業が終わる方法がないのかと、日々考えることが重要なのです。

固定概念を捨てる

まず表はエクセル、文書はワードという固定概念は捨てましょう。アプリが異なるとデータの連携はコピー&ペーストや埋め込み、差し込み印刷など余計な作業が増えるだけです。エクセルでも印刷やPDFの文書は作れますし、エクセルにすることで日付や名前など、複数の文書に反映したいデータを一括で編集できます。また日付から曜日を自動計算できますので、曜日間違いの差し替えなどミスの修正も減るはずです。

ペーパレス化を少しずつ進める

今までの書類や印鑑を用いた業務をいっきにペーパレス化することは困難ですので、ペーパレス化は徐々に進めることをオススメします。まずは必要な書類(ファイル)がどこにあるのかがわかるように、書類の目次をエクセルで作成してみましょう。そのエクセルは目的の書類が見つけ出しやすく設計する必要がありますし、そこには紙の書類がどこに保管されているのかの情報も必要です。
またペーパレス化するとデータが増えていきますので、データの名前の付けかたやフォルダのルールを作らないと、必要なデータを探すのに時間がかかってしまいます。

行政職員だけで業務改善を進めるのは困難です

プロのコンサルタントにお任せください

経験豊富なコンサルタントが、課題解決のお手伝いをさせて頂きます。
 

コンサルタント

三島浩一
actuarise株式会社 代表取締役
ITコーディネーター

 

<経歴>
  15年間  パナソニックグループ
    5年間  デジタルアーツ株式会社 関西営業所長
    3年間  EMCジャパン株式会社 RSA事業本部
2013年 8月  actuarise株式会社を設立

実績

厚生労働省・総務省テレワークマネージャー(令和5年度)
岡山県早島町 業務改善アドバイザー(令和5年度)
京都府与謝野町 業務改善アドバイザー(令和4年度)

講演・研修・コンサルティング実績

・OSAKA仕事フィールド(大阪労働協会)様
・株式会社QTnet様
株式会社STNet様
・日本ヒューレット・パッカード様
・日本生命保険相互会社様
・ピー・シー・エー株式会社様
・香川県さぬき市様
・ハローワーク大阪東様
・株式会社BCN様
・奈良経済産業協会様
・福知山商工会議所様
・宮津商工会議所様
・近畿総合通信局様
・京都府精華町様
・奈良県様
・兵庫県様
・熊本市様
・京都府与謝野町様
・岡山県早島町様
 

メディア出演

・部下の仕事、見える化でノー残業 社長自ら副業 (日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28802810Q8A330C1XY0000/
 
・ひとりが複数の場で活躍できる社会に(大阪産業創造館)
https://bplatz.sansokan.jp/archives/9955
 
・成果が出るテレワーク、出ないテレワークの違いとは(NTT)
https://www.bizclip.ntt-west.co.jp/articles/bcl00154-001.html
https://www.ntt.com/bizon/telework-results.html
https://bizdrive.ntt-east.co.jp/articles/dr00094-011.html
 
・かんさい情報ネット ten.(読売テレビ)
  進む!働き方新時代 社長自ら副業
 
・報道ランナー(関西テレビ)
  増える「副業OK」の企業 働き方は? 企業の狙いとは?
 
・近代中小企業「kinchu」 2019年5月号(No,705)
  “副業解禁”はチャンス 人生100年時代を副業で乗り切る
 
・鋼構造ジャーナル(第1919号)
  残業削減は生産性向上で ディスカッションで理解深める

支援メニュー

研修 

業務効率化の手法やDXをわかりやすく解説

〈集合研修〉

  • 人員不足が今後も解消しない理由
  • 介護離職のリスクは全ての職員に
  • 労働時間・生産性を諸外国と比較
  • ここが変だよ!行政職員の働き方
  • 紙(押印)文化がデジタル化を阻む
  • 今すぐエクセルで業務効率化
  • DXをする前に仕事の断捨離をしよう

など 

DXの解説に専門用語(ヨコモジ)は使いません

 

 
 

コンサルティング 

特定の課を対象に課題解決を具体的に支援

〈グループワークや個別面談〉

  • 業務内容の洗い出し
  • 時期による繁閑の把握
  • 業務フロー図の作成
  • ムダや非効率な作業の削減
  • 紙に依存する業務の改善
  • DXの苦手意識を解消
  • エクセルなどPC操作テクニック向上
  • 異動時の引き継ぎ不備の削減

など 

すぐに効果が出ます

 
研修の様子
 

支援の事例

家庭児童女性相談の記録と集計 

年間100時間(13日分)の作業を削減

以下の様式や転記、集計方法を見直し

  • 女性相談・虐待通告などの受付票入力

  • 各種受付簿への転記
  • 延べ相談件数、実件数の集計
  •  県DV相談報告様式作成
  •  厚労省への報告用の集計(43、44、45、49の2、36、37)
 
研修の様子

改善前のエクセルデータ

 

高額介護合算医療費事務 

処理の滞りを把握するダッシュボード

以下の件数を日々確認して手続きの滞りを見える化

  • 届いた申請書の件数
  • 書類不備で返戻した件数
  • 他市町に照会をかけた件数
  • 他市町から回答があった件数
  • 広域連合に送付した件数
 
研修の様子

滞留状況がわかるダッシュボード

 

返戻リストから返戻文書を自動作成

被保険者の名前や被保険者番号、不備内容や追加して送ってもらいたい書類(委任状や口座情報、申立書)をリストにして、その情報を返戻文書に流し込んで印刷できる様式を作成。
同様に他市町への照会もリストから照会文書に流し込めるように改良(同一県と他県の二種類)。その際に別の市町に誤送しないようにチェック機能を追加。郵送してから7日以上返信がない行は背景を赤くして警告。

 
照会リスト

他市町への照会リスト(エクセル)

 

寄付(ふるさと納税)事務 

返戻リストから返戻文書を自動作成

マイナンバーカードの写しが添付されていないなど、書類不備がある申請に対して送付する、返戻文書をワードからエクセルに変更。不備理由によって提出してほしい書類や注釈の表示が切り替わる。
住所や名前は返戻リストから自動反映され、返戻リストは寄附者からの問い合わせの際に状況を確認したり、他の職員と共有するために活用している。

 
返戻文書(エクセル)

返戻文書(エクセル)

 

定例議会の通知文作成 

月や曜日、名前などが複数の文書に一括反映

年4回の定例議会に関する通知文をワードからエクセルに変更。6月→9月等、一箇所変更するだけで、すべての文書に反映され、変更ミスを防ぐ。同様に首長や議長、教育長の名前も一括で変更。
今までは日付や曜日をワードに手入力していたため、入力ミスがないかのチェックや、ミスが発覚した際の差し替えの手間がかかっていたが、日付から曜日、日数を関数で自動計算することで人為的ミスを軽減。

 
返戻文書(エクセル)

定例議会の通知文(エクセル)

 

代表電話の転送先管理表 

エクセルのスライサーで見つけやすく改良

五十音順に入力されたエクセルで作成した用件別の内線転送先(担当課)の表を、スライサーで「あ行」「う」のように頭文字で切り替えて、見つけやすく改良。

 
返戻文書(エクセル)

用件別の内線転送先管理表

 

その他の業務改善事例

 

時間外勤務の集計作業の効率化

給与システムのCSVをエクセルのピボットテーブルで集計(毎月3時間→10分に短縮)
 

財政計画の集計時間短縮

原課からの情報収集方法を見直して、集計を効率化
 

個別避難計画作成作業を効率化

フォーマットをワードからエクセルに変更し、入力や変更しやすく改良
 

支援の具体的な方法

現状の課題をヒアリング

まず職員へのヒアリングを行い現状の課題を抽出するのですが、グループワークでは他の職員を意識して本音を聞き出せない可能性もあります。そこで簡単な質問を用意してクイズ番組のように○か✕かを直感で回答する形式をとりますと、短時間で職場の課題を概ね把握することができます。

(以下は実際にS市で使用した質問です)

img20220818172406353167.jpg 右の矢印をクリックしてください img20220818172418650495.jpg img20220818172929950711.jpg img20220818172939513874.jpg img20220818172947567568.jpg img20220818172955827727.jpg img20220818173005394945.jpg img20220818173015367770.jpg img20220818173024161998.jpg img20220818173031805300.jpg img20220818173039990862.jpg img20220818173048340067.jpg img20220818173056007150.jpg


業務の洗い出し(棚卸し)

ムダな作業や非効率な業務、過剰品質を見つけ出すには、まず業務の洗い出し(棚卸し)を実施して定量化してみることです。作業ごとにストップウォッチで計測した事例もありますが、そこまで正確に計測しなくても、大凡の所要時間を日々のタスク管理や、所定のエクセルシートを使って数値化できれば、何にどれだけの時間がかかっているかを把握することができます。

(以下は実際にS市やK市で使用した書式です)

タスクシート(備忘録)

タスクシート(予実管理)

業務棚卸しシート


業務の流れを整理

行政職員は定期的に異動があるにも関わらず、日頃から業務フローや手順が属人化しているので、引き継ぎが機能しておらず年度替わりに業務が滞ってしまいます。そうならないように閑散期に業務フロー図を作っておくことをオススメしています。しっかりとしたマニュアルを作成するよりは手間がかからないので着手しやすく、作成段階でムダや非効率に気づくこともあるので、業務改善には効果的な手法です。

(以下は実際に某市で作成した業務フロー図の清書です)

有害鳥獣捕獲等


 

業務の断捨離

ムダな作業や非効率な業務、過剰品質を担当者本人は自覚していないことがほとんどです。「前任者がやっていたから」「ずっとこの書類を提出してきたから」と、疑う余裕もなく日々の作業に追われているのが現状です。そこで洗い出した業務の各作業に対して、コンサルタントが必要性を確認し業務の断捨離をしていきます。その際に役立つのがこの「イルカくん」です。「その作業は必要ですか?」と聞く際に、「イルカ(要るか)?」と聞いてくれるので、聞かれた側も話しやすくなります。

(以下は実際に某企業で実施した事例動画です)

クリックすると奈良県雇用政策課のYou Tubeに遷移します


その他の対策例

 

年間のタスクリスト作成

年度に1回発生する業務を記録し、翌年度の開始日と期限でタスク表を作成
 

業務集中時間(ワークコアタイム)制度

交代で電話や窓口対応をせずに、作業に集中する時間を設定(または業務集中室)

ダウンロード(PDF)

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簡単なチラシ(PDF)をダウンロードできます。
 

 
 
研修の様子
 

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